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水戸市H邸

●構造・規模 / 木造平屋 ●延床面積 / 134.15㎡ ●住所 / 水戸市
●担当者 / 井坂喜久雄 ●設計事務所 / 雨川建築設計室 ●建築家 / 雨川充宏

仕上げ工事着工 塗装編

2013.3.14 木曜日

朝の寒さも、だいぶ和らいで来ましたね。

仕上げ(ビニールクロス・塗装色等)の色も決まり、工事の始まりです。

 

フローリングや建具(扉等)・家具は、以前ブログに書かせて頂いたVATONの中から選んで頂いたのですが、

壁面をビニールクロスの色と一体感持たすために、巾木や額縁・木枠を白にする事となりました。

白、と言われても色々な白が有るんです。

 

そこで登場するのが、(社)日本塗料業界(通称ニットウコー)から出している塗料用標準色から

壁面に貼るビニールクロスに合わせて、色を選びます。

こんな感じです。

htei_9_1.jpg

この辺が近い色じゃない?と塗装屋さんと打合せをしている状況です。

N-93が近そうです。白っぽい色だけでも数十色あるので、ず~と見ていると見分けがつかなくなって来ます

ので、日向で見たり、日陰で見たり、電球で照らしてみたりと試行錯誤して見つけました。

 

さあ、塗装です。木部に塗装する場合は、木の場所、場所によって塗料の吸い込み方が違うので、

初めに上塗の近い色で、下塗りという作業を行います。塗料はこちらです。

htei_9_2.jpg

VATONとは何が違うかと言いますと、VATONは木材に浸透させて保護をする着色剤です。

こちらの塗料は、浸透もするのですが、樹脂が入っており表面に膜を作るタイプの塗料です。

こちらを下塗り材として使用致します。

ニトN-90印刷されているのが、お分かりでしょうか?これが色番号です。2回塗ったことが分かる様に、

ビミョーな色違いの材料で塗装致します。

htei_9_3.jpg

サクサクと塗っていますが、この塗料が塗られていけない部分は、マスキングと言われるテープを貼り、

塗料の付着を防ぎます。

htei_9_3_1.jpg

黄色いテープがマスキングです。マスキングをしても、その隙間から塗料がしみてしまうので、慎重に塗装します。

 

さあ、仕上げの塗装です。下塗りの塗装面が乾いたら、一度軽くペーパー掛(やすり掛)を行ってから

2度目の塗装を行います。上塗材です。

htei_9_4.jpg

上塗材は、ウレタン塗料を使用しました。傷もつきにくく、水分にも強い塗膜を作ります。

打合せで決めた色番号お分かりですか?ニトN-93って印刷されています。それと同等の文字の大きさで

5分艶って書かれています。これは、塗装後の艶加減を示したものです。ちなみに、5分艶の事を半ツヤと

呼び、本来出る艶加減の半分の艶をこの様に示します。ビニールクロス自体に艶が無い為、半分の艶加減

に設定致しました。

 

と、言う事は、1.2.3.4~って出来るってことですが、並べてみない限り分かりません。

一般的には、艶なし、3分艶、5分艶、まれに8.7分艶、全艶が私の経験上多いですね。

 

職人さん、大きな体を小さくして塗っております。 立ったり、座ったり、脚立に上ったりしながら塗装していきます。

htei_9_5.jpg

感心するのが、よく一日この単調な作業をずーとやってられるな~と思います。

塗装工事だけでは有りませんが・・・・・。

私もDIYが好きなので、よく作業をする事が有るのですが、途中で飽きてきて最後は雑になるパターンが

多々有るのですが、さすが職人さん。初めから最後までずっと同じです。しかも、きれい←当たり前か。

誰にでも出来そうで、出来ない職人技ですね。

仕上げ工事着工 ビニールクロス下地編

2013.3.7 木曜日

今回は、貼ってしまったら見る事の無いビニールクロスの下地について、ご紹介致します。

まず初めに、出隅補強材を貼ります。材質はプラスチック製です。

これを取付ける事によって、出隅(角部分)を補強し、少々物が当たってもへこんだり

しない様にする事と、角が丸みをおびておりビニールクロスを貼りやすくする為です。

htei_10_1.jpg

と、石膏ボードのジョイント部分に貼る、ファイバークロスと言われる物です。石膏ボードジョイント部の

補強(割れ防止)とパテが乗りやすくする為の材料です。

ファイバー(ガラス繊維)を織り込んだテープです。

htei_10_2.jpg

貼り付け状況になります。画像では少々分かりずらいかな?

htei_10_3.jpg

 

これから、パテ掛になります。今回はパテを2種類使用しました。

htei_10_5.jpg

職人さん曰く、ビスのパテ処理はこれが良いんだ。と言っておりました。この材料は、最初から粘性を

持っており、そのまま塗りつけることが出来る材料です。細かい部分には、使い易いんだと思います。

で、メインのパテです。粉状になっており、これを水で溶いて使用致します。

htei_10_6.jpg

何種類ものへらを使用して、パテを塗って行きます。

htei_10_7.jpg

さて、これはパテを溶く水の桶なのですが、何やら棒状の物が入れられております。

何だかお分かりでしょうか?

htei_10_8.jpg

実は、水を温めるヒーターなのです。この時期ですと、水が冷たく粉を溶いたときにダマになってしまう事を

防ぐ為です。

パテ処理中です。この職人さん身長が190cmあり、220cmの天井高さだと脚立なしで届いたり

しちゃいます。私が横に立つと、大人と子供です(笑

htei_10_9.jpg

この作業を1~3回繰り返し、最後にペーパー掛を行い平滑にしていきます。木造住宅の場合、

骨となっている部分が木でできているので、湿度の状況により収縮や膨張する事が有るので、

あれ?さっきは隙間有ったのに今は無い?またその逆も有ったりして、見極めが難しいですね。

その辺は色々対策を施し次工程へと繋いで行きます。

htei_10_10.jpg

だんだん形になってきました。穴が開いている部分が有りますが、これはコンセント・スイッチ・吸気口なのです。コンセントやスイッチ等は、使い易い高さをあらかじめ決めて置き、設置致します。

 

外と中が繋がる開口(吸気口)については、外壁パネルのおおよそ中央に来る様にし、内部は家具等で塞がれない・・・・かもしれない位置を想定して設置しております。見た目と機能のバランスを取りつつ、細かな寸法位置に設定しております。

 

思ったように事が進めば良いのですが、試行錯誤もあり、設置したけど・・・・・もうちょっとずらしたいとか、

あれ?この高さだと・・・・・なんて事もあったりして。

良く言えば、こだわりの一品です。私達が造る建物は。

見えない部分のあれこれ

2013.3.4 月曜日

H邸では、省令準耐火構造になっております。↓のアドレスをコピペして頂くと、簡単な説明をしております。

http://www.flat35.com/files/100163462.pdf

もっと詳しいことがお知りになりたい時には、「木造軸組み工法を用いた省令準耐火構造の仕様」

で検索すると出てきます。なかなか私達でも理解に苦しむ所ですが、熟読して現場にフィードバック

しなければなりません。

 

H邸は、収納にかなり充実している住宅です。そこで、棚などを取付ける際に取付けるビスや釘の効く

部分が無いといけません。

 

通常は、石膏ボードの代わりに構造用合板を貼ったりして、その役目を果たしたりするのですが、

省令準耐火構造の場合、全て不燃材で覆う必要が有ります。さすがに、石膏ボードでは棚の荷重に

耐えられません。そこで、石膏ボードの後ろ側にベニヤ等を貼り、棚が固定出来る様にしておきます。htei_sitaji.jpg

柱との間に、板が貼られているのがお分かりでしょうか?

実はこの板↓こんな物なんです。

htei_sitaji_2.jpg

分かり易いデカール(シール)ですね。防虫処理をしたベニヤなのです。上の写真ですと見えませんが、

裏側に貼ってあります。

そして、石膏ボードを貼って行きます。

htei_sitaji_3.jpg

手前に引き戸が取り付けられるので、間仕切壁の骨組みが組まれています。

これが石膏ボードと言われるものです。(裏面です)

htei_sitaji_3_1.jpg

トラのマークが勇ましい。燃えない建材って書いてありますね。厚みは12.5mm有ります。

読んで字のごとく、石膏を固めて作った板です。細かいお話ですが、トラのマークの脇にGB-Rと、

印刷されております。H邸は平屋の為、省令準耐火構造の耐火性能の適合品になります。

 

豆知識として、省令準耐火構造の2階建ての場合はGB-Fと印刷されたものが来ます。

見た目は同じですが、重さが若干違うらしいです。石膏の圧縮度合いが違うのでしょうかね。

その辺りをチェックしつつ、写真を撮っております。

 

ちなみに、3×8尺(通称サンパチ版と言われてます)を使用しているのですが、重さは1枚当り

25Kgくらいあります。ホームセンター等で見かけるのは、3×6尺(通称サブロク版)ですね。

(畳1畳分の大きさです。重さは約13Kgぐらいかな)

 

早々、尺と言えば大工さんは何尺何分何厘(りん)という寸法の言い方をするので、頭の中で3.3を掛けて

メートル寸法にしてから把握します。寸法の話をするときは、少々面倒です(笑

htei_sitaji_4.jpg

htei_sitaji_5.jpg

そして、棚を取付けます。大工さんの道具置き場になってしまってます・・・・・す、すいません。

 

さて、わざわざ重い3×8尺の石膏ボードを使っているかと思いませんか?

3(910mm)×8(2420mm)が1枚当たりの寸法ですが、H邸の場合天井高さが2200mmに統一されており

(一部吹抜けは有りますが)

壁面については、3(910mm)×6(1820mm)を使用するより、ロスや、横にボードの継ぎ目が少なくなる

のがメリットですね。只、重いのがネックです。1枚2枚貼るわけじゃ無いし、長いと持ち運びが不便ですし。

H邸では、この材料が合っていたんですね。(大工さんご苦労様でした)

 

住宅によって、様々な物を使い分けたり致します。一般的に、規格寸法が色々な部材にあり、出来上がりは

同じですが、選定を間違えると、ロスが増えたりするので、その辺りは慎重に材料選びを致します。

 

で、私もこんな事をブログに書きながら、勉強しちゃったりしています。一石二鳥です(笑

 

うんちくを色々書きましたが、お客様と一緒に建物造りをしたいと思って仕事をしています。

業界では当たり前の事なのですが、こんな事してるんだよと、発信出来る機会があるので

うれしく思います。

ちょっと長すぎましたね。次回からはコンパクトにまとめねば・・・・・私に文才が有れば良いのですが・・・・・。

 

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